𰻞𰻞(ビャンビャン)麺の「𰻞」に隠された真実


人生の虫、ヤマアリタニアリトゲトゲ

DE-TEIUです。

ゆる言語学ラジオ非公式 Advent Calendar 2025の22日目の記事です。 21日目はゴブリンさんの気が付いたらTRPGを作っていた話でした。23日目はノサダさんの記事です。 お楽しみに。

𰻞𰻞(ビャンビャン)麺について

𰻞𰻞(ビャンビャン)麺という中華料理があります。

中国の陝西省を中心とした地域で昔から食べられている幅広の手延べ麺です。 小麦粉を水と塩でこねて生地を作り、茹でる直前に両手で伸ばして成形します。その幅は2〜3センチメートル、長さは伸ばす台によっては1メートルにもなるとか。日本のほうとうやうどんに似た食感ですが、切って作るのではなく引っ張って伸ばすのが特徴です。

「陝西十大怪」という地域の不思議な風習を集めた言い伝えがあるのですが、このビャンビャン麺もその一つに数えられています。ベルトのように長くて太いことから「麺条賽腰帯(麺がベルトのよう)」と呼ばれているそうです。

食べ方としては、茹でた麺の上に唐辛子や刻みネギをのせ、そこに熱々のピーナッツ油をジュワッとかけて香りを立たせ、和えて食べるのが主流です。冬には唐辛子を大量にかけて身体を温めるのだとか。



あと、軽く調べたところ、日本でも𰻞𰻞麺が食べられるお店はそこそこあるようです。 (が、どこの中華料理屋にもある、と言えるほど広まっている料理ではなさそうです)

数年前ならバーミヤンでも食べられたらしい。

「𰻞」という字について

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この「𰻞」という字、実はなんと57画もあるのです。グロタンディーク素数と同じですね。非常に難しい漢字です。

では次に、この字の中央より少し上あたりに着目してください。














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なんと「言語」の「言」の文字が閉じ込められているではありませんか!!!!


すぐに助けなくては!!!!

成果物 - チクタクビャンビャン

ということで今回ご用意したのはこちらのゲーム「チクタクビャンビャン」です。

(↑タイトルのリンクからゲーム画面へ飛べます。Webブラウザ上で遊べます)

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「𰻞」の字を構成するパーツを移動させて「言」を出口へ導けたらクリアというシンプルなものです。

どうやって作った

PhaserというJavaScriptのゲーム開発用フレームワークを使用して作りました。

Phaserには、

  • レンダリング
  • アニメーション
  • 物理エンジン
  • 入力処理(画面タップやらキー操作やら)
  • サウンド再生

など、ゲーム制作に必要な機能が一通り揃っています。そして内部ではWebGLを使って描画しているので、ブラウザ上でもサクサク動きます。超便利です。私は、ちょっとしたブラウザゲームを作るときはほぼ毎回Phaserを使って開発しています。(最近だとこれとか)

このゲームの元ネタ - 箱入り娘

「箱入り娘」というパズルゲームがあります。

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(※画像は箱入り娘 | 無料ゲームは「ゲームのつぼ」様のゲーム画面のスクリーンショットを撮ったものです)

このゲームは、木でできた駒を上下左右にスライドさせて、特定の駒を出口から外に出すパズルです。駒を持ち上げることはできず、空いているマスにスライドさせることしかできません。

駒には「娘」「父親」「母親」などの家族の名前が書かれていて、一番大きい「娘」の駒を下の出口から出せばクリアとなります。名前の由来は、家族が娘を大事に包み込んでいるように見えることから来ているそうです。

ちなみにこのゲームには様々なバリエーションがあり、

  • 曹操を逃がす「華容道」
  • 王将を出陣させる「王将出陣」

なんてのもあるようです。

(三国志のものがあるなら、関羽が曹操の勧誘を蹴って脱出するパターンもほしい気がする。実はどっかにある?)

ゆる言語学ラジオ非公式 Advent Calendar に参加した感想

今回初めてゆる言語学ラジオ非公式 Advent Calendarに参加しました。参加登録した時は、「ちゃんとカレンダーのテーマに沿って言語の話かサポーターコミュニティ関連の話とかするぞ!」って思ったのに、どうしてこうなった。 もしかすると、毎年「クソアプリ Advent Calendar」に記事を投稿し続けている影響で、こういうテイストの記事しか書けない体になってしまったのかもしれません。まぁ範馬勇次郎も「競うな、持ち味をイカせッッ」って言ってたし良いかな…。



このアドベントカレンダーを出禁にならなければ来年も書きます。

P.S.

あと私は𰻞𰻞麺を食べたことがありません。

参考資料